NO6

04.11.17

農水省の農業経営動行統計に思う

 農水省が2003年の全国農業経営動向の統計発表を出した。昨年の米価上昇で全国平均の農業所得は前年比8.3%増の111万円(新潟県は20.8%増の118万円)との事であった。
 それにしても農業所得111万円という数値を聞いてもピンとこない。これが企業会計で見た純利なら、大型化すれば相当の利益をあげられそうに見える。しかし、この数値の基礎となるものが現実性には不理解な面があり、趨勢を見る上での参考程度に留まっているのは誠に残念な指数である。
 たとえば、この調査の対象農家が経営面積30アール(1反)以上、あるいは農産物販売額、年間50万円以上となっているが、経営面積30アールでは畑作農家やハウス農家では経営対象としての適格性も考えられるが、水田農家ではまだ経営対象にいれるにはどうかと思われる。更に、年間50万円以上の販売農家というのも、今ひとつ対象農家に取り上げるのはどうだろう。経営農家を対象とする点では経営面積、販売額についての調査基準を見直し、且つ作物別規模別での区分にも踏み込んで資料として解り易い内容に願いたいものである。
 また農業所得についても農業粗利益から農業経営費を差し引いたもの(純利益)として計算されているが、差し引いた農業経営費の中で労務費(35%前後)が含まれている。問題はこの労働費については会社組織の場合はその企業の経費として計上処理されているものであるが、生業に近い一般個人農家の所得実態としては可処分所得として農業所得に加算される内容のものでないだろうか。農水省の大型農家による規模拡大策にはこの点企業体と個人所得との利益配分区分の明確化をどの程度進めようとしているのだろうか。これも農業改革を進める上で大きな問題の一つではある。

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